『新・堕落論』
第2章『スマホの明るい堕落』
では、特に身近な堕落であり、
多くの人が堕落とは気づいていない
であろう堕落、
「スマホ」について描いています。
…というと、単に新しいモノを
使いこなせない時代遅れの人が
「昔は良かった」的な愚痴を
書いているだけかと思われそうですが、
決してそうではありません!
よしりん先生自身もスマホを使っているし、
むしろスマホが頼りとなっている。
スマホは確かに便利。
しかし、それと引き換えに
失われていくものがあることに、
決して無自覚であってはならない!
便利だから、楽しいからと
喜んで受け容れたものの陰で
気づかないうちに進む劣化を
「明るい堕落」と形容したのは
実に秀逸です。
第1章では国家権力による「検閲」との
戦いというところまで話が及んだのに対して
この第2章は対照的に、ごく身近な話に絞った
という印象を感じるかもしれませんが、
実はこれが、時代を俯瞰する大きな
文化論につながっていく、
実にダイナミックな展開を見せます!
堕落を乗り越えるには、
まず見えない堕落を
「見える化」することから!