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高森明勅
2018.2.7 03:30

国会でのやり取り

2月5日の衆院予算委員会でのやり取り。

希望の党の津村啓介議員がこう質問した。
「(秋篠宮家のご長女)
眞子さまがご結婚される前に
女性宮家の議論をするつもりはないか
」。

これに対する安倍首相の答え。

女性宮家の議論はさまざまあるわけだが、政府としては
天皇陛下のご退位と皇太子殿下のご即位が国民の祝福
の中で
つつがなく行われるよう全力を尽くしたい。
女性皇族の婚姻等による皇族数の減少にかかる問題については、
衆参両院の委員会で可決された(皇室典範特例法)付帯決議の趣旨を
尊重して対応したい」と。

付帯決議の趣旨を尊重」というのは、
特例法「施行(
平成31年4月30日)後速やかに…検討」する、
ということ。

安倍首相としては「残念ながら間に合いませんね」
という
答弁のつもりだったろう。

ところが翌日、事態は一変した。眞子内親王殿下のご結婚が再来年
(平成32年)
に延期されることになったのだ。

付帯決議によって政府に求められた対応は「ご結婚される前に」
十分、
間に合う。

安倍首相は国会の場で改めてその約束をしたことになる。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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