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トッキー
2018.1.17 07:54その他ニュース

『#Me too』のムーブメントとカトリーヌ・ドヌーヴについて

門弟メーリングリストから
『#Me too』に関する意見を
ご紹介します!



『#Me too』のムーブメントと
カトリーヌ・ドヌーヴについて、
説明が下手で人格を疑われるかも
しれませんが感じたことをいくつか。
『#Me too』ムーブメントに対して
フランスでは『#Me too』とは別で
『#BalanceTonPorc(「あなたの豚野郎を
叩き出せ」)』というタグが使用されて
いるようで、そこでの書き込みは
一方的な罵詈雑言の嵐で建設的な議論とは
程遠いものも多く、カトリーヌ・ドヌーヴ
を含む100人の女優や作家、学者達が
『Le Monde』誌に発表した公開書簡は
そんな流れの中でのカウンターとして
出されたものという向きもあるそうです
(だからあえて挑発的な内容にしたのかも
しれませんが、それでもとても稚拙な内容に
感じたのは事実です、、、)。

 また、カトリーヌ・ドヌーヴはフランスの
放送局TMCのインタビューの中でも
「#balancetonporc にメッセージが氾濫
しているということは恐ろしいことだ。
こんなふうに話すことに意味があるのか? 
気休めになるのか?何かをもたらして
くれるのか?何らかの形でこの問題を
解決できるのか?」と、ツイッター上で
暴露話や罵詈雑言を書き綴ることが根本的な
問題の解決には繋がらないと指摘しています
(この辺りは正論にも思える一方で
「不当だと思ったら裁判でも何でも
やればいいじゃない」的な
強者の論理にも聞こえた)。

 結果的にカトリーヌ・ドヌーヴは
「『Le Monde』に掲載された文書によって
攻撃されたと感じた、憎むべき行為の
すべての被害者に謝罪します。
被害者に対しては謝ります」とコメントを
することになるのですが、今回の彼女の動機が
「性的被害者を侮辱するつもりはないけれど、
相乗りして匿名で汚い言葉をネット上で
巻き散らかすだけのヤツらはちょっと嫌だわ。
そんなヤツらにたとえ本人に問題があった
としても世の中に功績のあった同業者や
芸術家を一方的に侮辱されるのは
耐えられない」ということであったとしたら、
私はその部分だけは少し同情する気持ちに
なると言ったら人格を疑われるでしょうか。

 『#Me too』ムーブメントの考察からは
完全に逸脱してしまう話かもしれませんが、
『小林よしのりライジング』のコメント欄
でもそうなのですが、実名でリスクを
背負っている人間に対して偽名の人間たちが
ノーリスクで襲い掛かることの出来る
ネットコミュニケーションという構造に
対しての違和感を、個人的には以前から
ずっと持ち続けています
(もちろんそれは実名で性的被害を告発した
人間に対しての「どうせハニートラップだろ」
「お前も下心があったんだろ」という
書き込みも含みます)。

 誰かを批判する時に自分の手に持つ
その石は、本当に誰かにぶつけるに値する
石なのか、石を持つその本人は誰かに
投げつけるだけに値する人間なのか。
『#Me too』というムーブメントに
相乗りするように生まれた
『#BalanceTonPorc』という理念は
ただの悪ノリの印象だけを残して逆に
『#Me too』の崇高な理念を
汚すことになりはしないか。

 実際にフランスで生活をして、その国の
空気感までを感じたわけではありませんので、
全て邪推、憶測と言われればそれまででは
あるのですが、日本で仮に『#Me too』を
通り越して『#セクハラ豚野郎を実名告発』
みたいなハッシュタグが出来て
全国的なブームになったとしたら、
私は諸手を挙げて賛同は出来ないような
気がしています(だからといって
『男には女を口説く自由がある』という
言い回しはする気にもなりませんが)。



「在特会」のカウンターの「しばき隊」
というのも似たようなものかも
しれませんが、正義を背負ったつもり
になって悪ノリして暴走する連中が
出てくると、物事の本質が
見えなくなってうやむやにされて
行きかねないので、本当に迷惑な
話だと思います。

さあ明日21時からは、生放送
『MeToo運動について』
お見逃しなく!


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トッキー

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