本日の読売新聞の報道によると、「立民の全員、希望の48%、公明の36%が9条関連の改正自体に反対した。」とのことである。とうとう全員になってしまった・・・
このままだと、立憲民主内の勢力図と、その支持者層の引力で、いわゆる「護憲」政党に堕してしまう。それでは立憲主義を放棄したようなもので、名前も「立憲」を外さねばならないだろう。
繰り返しになるが、憲法改正は、まずは提示したい国家ビジョンや政治哲学、そして目指すべき個人像や国家像を語る大きな「憲法改革」としてとらえていきたい。そこで前提となるのは、憲法を憲法たらしめている、リベラルな価値である、すなわち、個人の尊厳と人格の根源的対等性という「規範」だ。そのために、国家権力を統制するという、「立憲」の発想とオーバーラップする。これらは、革新や護憲といった価値観とはまったく異なるものだ。むしろ、個人の権利の多様化や、権力のバランスの変容に対して、柔軟な対応を要求する価値のはずである。その過程や結果として、憲法改正が必要であれば、どんどん改憲をしなければならない。これらの究極目的は、リベラルな普遍的価値を「保守」することである。リベラルと保守は排除しあわない。そしてまた、日本的な主権の対外的独立性の回復と、日本独自の人間像もまた、リベラルと融和できるはずである。
憲法に基づく権力の行使、そのための公私の区分と権利のカタログの保障。立憲主義はconstitutionalismであり、いわば憲法主義といってもよいものだ。憲法に基づく、その憲法の価値の核心は、やはりリベラルな普遍的価値である。
政治家の口から、以下のような発言をよく聞く。
「庶民の生活からして改憲は喫緊の課題ではない」
「改憲議論は、国民から湧き出るのが筋だ」
これらが、政治家の口から出るのに私は驚く。
我々の生活のための政策や活動、当たり前にしてほしい。当然、改憲議論と同時に。政治家は本来極めて高度の専門職能としての職務遂行能力が求められているのだから、これらを同時並行にやれないなら、「自分は本来持つべき能力がありません」と言っているのと同じだ。それを、「有事があるのだから改憲などしてる間はない」「経済が優先だから」といって取り組まないのは、政治家としての怠慢と無能の自白だ。それをさも国民に寄り添うふりをして議論を後回しにする無能な政治家などいらない。
さらに、フランスでは改憲の発議が国会議員一人でもできる。国民の「代表」だからだ。しかも、その代表は、ある種雑多な利害対立を超越して国民によりよき価値判断をすべきだしできる者として措定されているからこそ、代表者からの発議が尊重されている。共産党などは、「改憲論議は国民から盛り上がるべき」ことを理由に、改憲発議へ否定的言説を吐く。しかし、これもまた、代表としての矜持を捨てた発言である。我々が信託したパワーを我々の生や社会をより良くするために発議してみせてやる、という気概はないのか。説得できないのか。改憲論議が国民の中で湧き起らないのは、国民自身の問題であったとともに、常に個人の自由と権力の統制を旗印にした未来志向の憲法論議が国会でもされてこなかったからだ。
制度的にも、日本国憲法では国民投票が担保されているのだから、憲法制定権力たる国民への信を問えることになっている。
信頼や公正と信義で賄ってきた日本型立憲民主主義をこの手で蘇らせるときである。
リベラリズム、正義論、立憲主義が扱う主題のど真ん中が「権力と自由」である。
権力から我々の呼吸のできる場所を確保しなければならない。にもかかわらず、自ら権力に自分だけのスペースを差し出す個人の集まりという社会に変容しつつある。
リベラリズムや立憲主義の核心である「自律」を考えるために、次回ゴー宣道場、奮って参加いただきたい。
「権力と共謀して何がオモロイねん!」
平成29年11月12日(日)午後2時 から
『大阪研修センター 江坂』 にて開催します。
「大阪研修センター 江坂」
(住所:大阪府吹田市江坂町1-13-41 SRビル江坂)は、
JR新大阪駅から地下鉄御堂筋線で4分、または地下鉄梅田駅より9分、
地下鉄御堂筋線『江坂駅』 から徒歩1分です。
「1番出口」から出て、そのまま北へ直進です。
「大阪研修センター 江坂」のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )
詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。
11月12日(日曜)「第3回・関西ゴー宣道場」を開催する。
お題は『権力と共謀して何がオモロイねん!』
ゲストとして「共謀罪」の国会招致で、わしの隣に座っておられた
京都大学の高山佳奈子・刑法教授を迎える。
わしはこの日本の高信頼社会で、もうこれ以上、
権力を強化する必要はないと直感している。
これは表現者としての直感で、「内心の自由を裁く」と
聞いただけで、不愉快になる。
不愉快にならない奴は表現者ではない。
表現者の発想は「自由」を母体として生まれる。
「テロ等準備罪」と法案の名前を変えただけで、
可決される適当さ加減も気に入らない。
「中間報告」という強引な手段で通過させる「熟議無視」の
国会運営も気に入らない。
そもそも、あの金田法相の幼児のような答弁で、
重大な法案を審議していてよかったのかという巨大な疑問が
いまだに消えない。
頻繁にテロが起こっている国ならまだしも、
一回も起こっていないテロに怯えて権力の肥大化を許す
日本人の脆弱さが全然気に入らない。
済んだことだと忘れてしまうわけにはいかない。
一体、権力は何が望みなのか?
国民はなんでこんなに権力に従順なのか?
現在の国家権力の方向性と、国民の性向に重大な危険が
潜んでいるのではないか?そこを考えたい。
総選挙後の政局についても、当然、議論になるだろう。
『権力と共謀して何がオモロイねん!』
このテーマで、自由自在に議論しようと思う。
なにしろ大阪での開催やから、笑いは忘れたらあきまへん。
参加申し込みの締め切りは11月1日(水曜)だ。
今回は期間があまりないぞ。あと3週間やで!
当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。
参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」、もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)を
クリックして、申し込みページにお進み下さい
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい
お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。
※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。
・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
「reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。
「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください
申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。
応募〆切 は 平成29年11/1(水) です。
当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい
皆様からの多数のご応募、お待ちしております