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小林よしのり
2017.6.7 02:53政治

共謀罪を阻止するなら野党は何やってもいい


共謀罪の国会での議論が野党の審議拒否で中断している。

野党を批判している者もいるが、わしは完全ボイコット

すればいいと思う。

どうせ安倍政権は通すと決めたら通すのだ。

議論をする気がない。

議論の回数も、通す日程も、すでに決まっている。

参議院は良識の府にはならない。

そもそも衆議院も含めて、国会の存在意味などない!

ただ結論ありきで議論の意味などないのが実際だ。

国会などないに等しい!

 

TOC条約はテロ対策ではないから、日本が共謀罪を

作る根拠も崩れている。

イギリスでは、強力な共謀罪や監視体制もあるにも関わ

らずテロが頻発しているではないか。

政府が作る共謀罪もテロ対策にはならない。

日本はテロ対策の国際条約には、すべて調印している。

日本の刑法には、予備罪・準備罪があるから、すでに

テロも含む重大犯罪には対処できている。

 

欧米と違って、日本では移民が少ないことと、重火器の

規制が強いこと、そして日本人の公共性の気質が高い

ことが、テロ防止に役立っているのだ。

 

政府が成立を目指す277の共謀罪対象の犯罪の中から、

奇妙なことに、政治家や警察の犯罪は外している。

共謀罪は権力の強化が目的なのだ。

警察が一般市民を監視して、物言う市民を委縮させる

のが目的である。

 

わしは共謀罪には、断固として反対だ。

安倍政権は「一般市民は対象にならない」と言い張って

いるが、論理的必然として、一般市民も監視対象になら

ざるを得ない。

だが、どう正論を言おうとも、今の政府には無駄だ。

野党は国会審議を完全ボイコットして、与党に勝手に

共謀罪を通させればいい。

そこまでの異常事態を招かないと、国民を覚醒させる

ことはできないだろう

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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