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高森明勅
2017.4.16 00:00

些か補足

4月15日のブログに次のように書いた。

「『日本書紀』に収める「神武」から「持統」
までの歴代天皇の漢風諡号も、「
聖徳」より
“後”に撰ばれているのだ」と。

我ながら誤解を招き易い、
舌足らずな文章だ。

これだと、『日本書紀』そのものに
「神武」
以下の漢風諡号が既に収められている、
と錯覚されかねない。

勿論、そんなことはない。

『書紀』に載せるのは全て“和風”諡号だ
(但し、後世の写本に漢風諡号が追記された為に、
活字本では漢風諡号が入っていて、紛らわしい)。

『書紀』に収められている歴代天皇の漢風諡号が撰ばれたのは、
『書紀』
完成より後。

それより前に、厩戸皇子の「聖徳」という諡号が撰ばれていた。

そのことを、なるべく手短に言いたかったのだ。

推敲不足を反省しながら、
説明を補足させて戴く。

これでもまだまだ
分かりにくいのはご容赦願いたい。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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