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笹幸恵
2017.4.14 14:15

しつこいようだけど、有識者会議って・・・

昨日の、高森先生が出演された

BS11「報道ライブINsideOUTを拝見。

メインキャスターの別所哲也さんが

落ち着いた声色でゲストに話を振り、

「オトナな感じ」の報道番組でした。

 

天皇の退位後のあれやこれやを

有識者会議がまとめたので、

それについて専門家に意見を聞く、

というのが番組のテーマ。

 

まずは天皇・皇后の呼び方について。

有識者会議では「上皇」「上皇后」としているが、

「上皇」が「太上天皇」の略であることは、

ゴー宣道場に参加された方、ブログをチェック

されている方ならご承知の通り。

略称を正式な呼称にするという神経が理解できません。

上皇后も、皇太后というこれまでずっと使われてきた

呼称があるのに、なぜそれを無視するのだろう。

天皇への敬意が全くないのか、

それとも皇室に関する知識がないのか。


「有識者」という日本語の意味がもしかしたら今後

変わっていくかもしれませんね。

大本営発表がウソの代名詞になったように。

 

それはともかく、成城大学の森暢平教授は

「元天皇」「元皇后」でいいのではないかと

おっしゃっていました。

なんだそりゃー。

制度としては確かに「元」になるんだけれど、

これはそもそも経歴などを説明するための用語であって、

天皇にそのまま当てはめるのはふさわしくない。

高森先生がそのあたり、スバッと本質を突いた

コメントをされていました。

 

そして有識者会議の案で一番びっくりしたのは、

葬儀を天皇と同様に「大喪の礼」とする、

としたこと。

 

復習もかねて、天皇陛下のお言葉を以下に抜粋。

天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、

これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の

暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更

にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当

たっては,重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2ヶ月

にわたって続き,その後葬儀に関連する行事が、1

間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行

事が同時に進行することから、行事に関わる人々、と

りわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれ

ざるを得ません。こうした事態を避けることは出来な

いものだろうかとの思いが、胸に去来することもあり

ます。

 

普通の国語力があれば、何をおっしゃっているかは

一目瞭然でしょう。

また4年ほど前、陛下はこれまでの土葬ではなく

火葬を希望なさっていることが報じられました。

御陵の用地がなくなりつつあることもそうですが、

周囲の負担を減らそうとお考えがおありなのでしょう。

どういういきさつで有識者会議が「大喪の礼」を

するという案になったのか。

 

しつこいようですけど、ホントに有識者???

 

この番組、現在の細かな論点がきっちり明確に

なっているので、予習復習も兼ねて

ご覧になってみてはいかがでしょう。

ちなみにHPによると、ゲストとのトークコーナーは

2週間限定でYouTubeで配信されるそうです。

明日あたりから配信されるんじゃないかしら。

↓↓↓こちらをチェックしてみてね。
報道ライブINsideOUTのホームページ

 

 

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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