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笹幸恵
2017.3.22 07:00

退位の実現へ その1

読売新聞3月18日、19日、21日に、

それぞれ「退位 実現へ」(上)(中)(下)

コラムが掲載されていた。

 

(上)では、天皇陛下のお気持ち表明前の

宮内庁と官房副長官とのやりとりが載っている。

それによると、風岡宮内庁長官が

「天皇誕生日に退位のお気持ちを表明したい」と

杉田官房副長官に提案したのが2015年秋。

杉田氏はこれに反対した。

そして、内閣官房の皇室典範改正準備室で

「退位制の導入」

「摂政の要件緩和」

「国事行為の大幅委任」の3案について

長所と課題を列挙した資料を作成したという。

 

このうち「退位制の導入」では、

課題が他の2案に比して多く列挙された。

「宮内庁に退位をあきらめてもらうための資料」

だったという。

不満をあらわにした宮内庁に対し、杉田氏は

こう言ったそうな。

 

「なぜ摂政では駄目なのか。陛下に進言するのが、

あなたの役割だ」

 

つまり、官邸サイドは最初から

「退位は許さん。摂政を置け」という

態度だった。

 

陛下のお気持ち表明では、国事行為や象徴としての行為を
縮小していくことは
「無理があろうと思われます」と
明確に否定している。

また摂政についても、「天皇が十分にその立場に求められる務めを

果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに

変わりはありません」と述べ、

摂政設置も否定的なお考えをはっきりと示された。

 

この部分、私はいささか唐突な印象を持ったのだけれど、

上記のようなやりとりがあったのであれば合点がいく。

陛下は「退位をあきらめてもらうための資料」を提出した

官邸の意向を、このお気持ち表明で明確に退けたのだ。

 

これを首相周辺は「宮内庁のクーデターだ」

言ったという。

 

普通の国語力と、他者の立場を思い遣る想像力があれば、

陛下のおっしゃりたいことはよくわかるし、まさに正論だ。

それを権力の意向に逆らうからといって「クーデター」とは、

すでに脳みそのネジがどこかすっ飛んでいる。

 

官邸サイドとの水面下でのやりとりに、いったい

陛下はどれだけ孤独感を募らせただろうか。

 

(つづく)


「天皇の願いは叶ったか?」

平成29年4月9日(日)午後1時 から
福岡『リファレンスビル駅東ビル』 にて開催します。

「リファレンスビル駅東ビル」
(住所:福岡県福岡市博多区博多駅東1-16-14)は、
JRおよび福岡市営地下鉄
『博多駅』 の 筑紫口 より徒歩4分です。 

リファレンス会議室は博多駅周辺に3カ所あります。
九州ゴー宣道場の会場は「駅東ビル」です。
お間違えないよう、ご注意ください。


リファレンスビルのHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

いよいよ「九州ゴー宣道場」
4月9日(日曜)
13時から開催する。
テーマは『天皇の願いは叶ったか?』とする。
自民党の思惑通りに進めば、4月には特例法の法案作りに
入っている。
民進党を始めとする野党が皇室典範改正を貫けば、
別の
展開が生まれている。

さらに森友学園スキャンダルの追及次第では、
安倍政権が
吹っ飛んでいる可能性がある。
石破茂氏に皇室典範改正を託すことになるか?
政界の動きと、『天皇論 平成29年』の反響も含めて
議論する「ゴー宣道場」になるだろう。

トップページ右側の博多にわかの面のバナーからも
状況を知ることができる。

参加希望者を募集する。

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
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上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
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当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成29年3/29(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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