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高森明勅
2017.2.13 22:00

「戦い」とは

今回の道場では、ゲストの細野豪志・山尾志桜里両議員の発言から、
ご譲位を巡る取り組みも残りの時間はあと僅かという事実が、
改めてはっきりした。

これまで天皇陛下から御心を掛けて戴いて来た平成の国民が、
初めて陛下にお報いする為の「戦い」だ。

外堀は、少しずつでも、埋まりつつある。

しかし、状況は全く予断を許さない。

一代限りの特例法」という不敬、違憲で民意にも背き、
かつ将来に致命的な禍根を遺すことが明らかな暴挙に、
あくまでも拘り続けているのは、やはり安倍首相本人らしい。

国政の最高権力者を相手にどう戦うか。

勿論、テロなんぞは(それがいかに魅力的であっても)
陛下のお気持ちに反する。

国民1人1人が、それぞれの持ち場や立場に応じて、
出来ることを精一杯やるしかない。

この戦いに参加する覚悟のある人は、当然ながら、
まず問題の核心を正しく理解する必要がある。

私の過去のブログや、
昨年出版した拙著を読み返して戴くことも、
その為に少しは役立つだろう。

あるいは、これまでの道場の動画を見返すとか。

しっかり自分が理解出来て、しかるべき確信が持てたら、
最後の決戦場になるのは国会だから、
脇目も振らずに、
政治家や
政党にこそアプローチして欲しい。

地元の選挙区の民進党や自民党の国会議員の事務所に出向く。

電話する。

手紙を書く。

何でも良い。

勿論、手紙には住所・氏名をしっかり書く。

それが書けないなら、手紙は出さない方が良いだろう。

電話でも普通の礼儀として名前を名乗り、
選挙区のどこに住んでいるかを伝える。

手紙を書き、電話を入れ、
それから実際に出向いても良い。

議員本人に会えなくても、秘書でも事務員でも、
直接、熱心に気持ちを語れば、
議員にも確かに伝わる。

陛下のお役に立とうとする国民に相応しい丁寧な態度で、
真剣に国民の熱意を伝えて欲しい。

民進党なら、譲位の恒久制度化の為の皇室典範改正という、
王道を勇気を持って歩もうとしている党の方針を、
強く支持し感謝していることを、静かに伝えれば良い。

自民党なら、
政府が一代限りの特例法という
邪道に走ろうとしていることの非を

(決して居丈高にならず)懇切に語って欲しい。

そのほかにも、議員の国政報告会のような集まりに参加して、
質疑応答の時間に発言するとか。

満足な回答がなくても、くれぐれも激昂したりしないで、
はっきり落胆の気持ちを表せば良い。

とにかく、
戦場は「国会」という点を明確に見定めて、
各人がなし得る範囲で、
しかし最大限の努力をしようではないか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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