ゴー宣DOJO

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切通理作
2017.2.3 08:36

恵方巻地獄

 
     今日は節分ですが、いつしか恵方巻の日ということにもなっています。

某コンビニでバイトの人に押し付けられる恵方巻地獄がすごくて、自分の分を買うのは当たり前で、一人百本のノルマがあるという話があります。そして買い取らないとロッカーに張り紙がされるというのをワイドショーで見ました。

 もともと恵方巻なんて全国的な風習でもなんでもなくて、言ってしまえばコンビニが流行らせたようなもの。それが回り回って従業員の首を絞めている。


 僕の学生時代は、ノルマ制のバイトならともかく、従業員として時間で雇われて、そんな大量買い取りを迫られるなんてのは聞いたことなかったです。

 こういう過剰なノルマを課せられる時、必ず「社会というものはそういうもの」と言われて、免疫のない若い子は鵜呑みにしてしまうといいます。


 以前のブログで、子どもの労働に親が出てくるなんて……というニュアンスのことを書きましたが、免疫力がつくまでは、大人達が自分の人生経験からアドバイスする事は必須だなと思いました。

 ブラック化する社会に押しつぶされてからでは遅いのですから。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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