NHK「あさイチ」を時々見る。
今朝の特集は、
「オンナ×働く」モヤモヤ大特集
一億総活躍、女性の活躍、
そう言われているけれど、ワタシって・・・?
という女性のモヤモヤ感が満載。
「逃げ恥」原作者の海野つなみさんも
顔出しNGで出演していた。
寄せられたファックスや出演者のコメントや
VTRの運びが良かったなあ。
子持ちで働く女性の、家事育児の負担増のモヤモヤ。
総務省のデータによると、
有償労働は女性は4時間50分、
男性は6時間56分、
家事育児などの無償労働は
女性3時間35分、
男性はなんと42分
だという。ドン引き。
専業主婦のモヤモヤ
働いていないと子供を預けられない
でも預けられないから働けない・・・
いったいどうすればいいの???
キャリアウーマンのモヤモヤ
子供が一番かわいいときに一緒にいてあげられなかった。
今でも後悔している。ワタシ、これでいいんだろうか。
パート女性のモヤモヤ
出産を機に退職して、今はパート。
正社員と同じ時間、同じ労働内容、
それでも給料は上がらない。
安く便利に使われている・・・。
保育士の女性のモヤモヤ
かつては2時間早く帰宅できていたけど、
いまは子供を預かる時間が延びてプライベートなど全くない。
仕事仲間の子持ち保育士のフォローも大変、
独身だから主任になれたように思うけど、
・・・これって活躍しているの?
などなど。
「あさイチ」は女の不満ぶちまけ大会みたいなところが
あるけれど、社会の構造的な問題を浮き彫りにする。
男は外で働き、女は内で家を守る。
女性が仕事で出張すると、
「だんなさんは理解があっていいわねえ」と
周りから言われてしまうのは、
誰しも「男は外、女は内」の価値観を引きずって
いるからではないか。
ひと昔前の価値観とは嚙み合わない現実。
過渡期にあるがゆえの摩擦、歪み、モヤモヤ。
芥川賞作家の本谷有希子さんが最後に言っていたけれど、
結局のところ、自分ひとりが頑張っても限界がある。
誰かの手を借りるしかない。
借りられる手(人間関係)を自分で作っていくしかない。
かつて当たり前にあった「共同体」を自ら捻り出すしかない、
というわけだ。
“活躍”なんて、後から振り返って思うことだという指摘もあった。
そりゃそうだよねえ。
「いま、ワタシ活躍中!!!」
なんて思う人は稀だろう。
そういうときは、たいがい目の前のことに懸命になっているものだし。
現在進行形で思う人だっていないというのに、
それを先走ってぶち上げるネーミングセンスにモヤモヤしてしまう。
なんと空疎なことか。
それにしても、(意識すれば)女性の悲鳴が
そこかしこで聞こえるというのに、男性の声は一向に
聞こえてこない、このフシギ。