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小林よしのり
2016.12.7 02:22日々の出来事

愛国者の「おきれいごと」


曽野綾子が産経新聞で「欧米の反『PC』潮流」を皮肉り、

「おきれいごと」に愛想尽かした民衆、という文章を

書いていて笑った。

 

ならば「保育園落ちた、日本死ね」だって、愛国者の

「おきれいごと」を破壊する本音ではないか!

 

保育園が見つからなければ働けない、働けなければ食って

いけない、追い詰められた子を持つ母の悲鳴が「日本死ね」

である。

 

言葉狩りすれば愛国心が育つわけではない。

「日本死ね」は下品だと「おきれいごと」を言ったところで

少子化は進む一方だ。

 

結局、愛国心があるのは「日本死ね」と絶叫する子育て中の

母親にあるのであって、「日本死ね」は許さぬという

「言葉狩り」する連中にはない。

 

曽野綾子も「日本死ね」を批判していたが、自称保守や政権は、

女性活躍社会と言ってみたり、専業主婦が伝統だと言ってみたり、

何が少子化を食い止める政策であり、言葉なのか、真面目に

考えてみたことがないのだろう。

 

「おきれいごと」はリベラルの専売特許でもない。

自称保守、自称愛国者の専売特許でもあることに気づけ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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