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高森明勅
2016.11.18 01:00

ご譲位を巡り「土俵」がズレ過ぎ

8月8日の天皇陛下のお言葉を拝して政府は何をすべきか。

ご譲位を可能にし、皇室の存続を安定的なものにする為に、
包括的な皇室典範の改正案を用意し、速やかに国会で成立を図る。

それ以外にない。

極めてシンプル。

だから、改めて有識者会議を設ける必要なんぞ、端からなかった。

しかし、責任逃れの“隠れ簑”として、それを立ち上げた。

議論の“土俵”も、「公務負担の軽減“等”」とか。

そこで退位を認めるか否か、認める場合も典範を改正するか
特例法か、
という辺りで議論している。

余りにも土俵がズレ過ぎだ。

しかも、真正面から退位“反対”論をぶつ「反逆者」
何人もヒアリング対象者に選ぶ始末。

安倍政権は、陛下のお気持ちを踏みにじるセレモニーを、
どんな意図でわざわざ仕組んだのか。

恐らく、政治的な保身以外は何も考えていないのだろう。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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