11月7日、ご譲位を巡る有識者会議の第1回ヒアリング。
5人の「識者」が意見を述べた。
それぞれの主張について改めてコメントするには及ばないだろう。
そのまま頷けるものは1つもなかった。
ただ、会議のメンバーの質問に興味を惹かれた。
「戦後の天皇は祈る一方で国民と苦楽を共にし、
国民の信頼を得ることが重要であると考えており、
国民の9割もそれを支持している。この状況をどう考えるか」
「現代の天皇はメディアを通じてその行動を国民から常に
見られているという点で、過去の天皇と同一に考えることはできない
と思うが、どう考えるか」
(平川祐弘氏への質問、但し前者は「戦後の」と限定する根拠はない)
「今の国民は象徴天皇の在り方について、天皇陛下を通じて認識、
経験してきており、能力は問わないという天皇の在り方は、
このような国民の感覚との間にギャップがあると思われる。
どう考えるか」
(古川隆久氏への質問、但し「能力」という語は必ずしも適切では
ない)
「国民世論は公的行為を行うことが象徴天皇の役割ととらえ、
退位を支持しているが、どう考えるか」
「人道的側面から考えるべきではないかという見解もあるが、
どう考えるか」
(大原康男氏への質問)
これらの質問には、陛下のお気持ちと国民の素直な受け止め方を、
なるべく重んじようとする健全な態度が見られる。
一方、ヒアリングを終えて記者団に取り囲まれた平川氏
(皇室典範も読まず、不遜にも皇太子・同妃両殿下を侮辱した人物)
は、カメラの前で
「(天皇陛下が)ご自分で定義された天皇の役割を果たせないから
退位したいというのはおかしい」
と言い放った。
陛下に対し公然と罵(ののし)って見せたのだ。
国民としての最低限のたしなみすら失った、この無礼さは許し難い。