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小林よしのり
2016.11.3 03:36日々の出来事

少年マガジンが100万部を割り込んだというが


少年ジャンプが600万部から200万部に部数を落とし、

少年マガジンが400万部から落ち続けて100万部を

割り込んだという。

少年サンデーは33万部というのだからかなりヤバい。

 

雑誌に連載しなくても描き下ろしで単行本にすれば、

30万部くらい売ることはできるだろう。

軽く言ってるが、もちろん超面白い作品ならばね。

 

ただし、よくよく考えてもらいたい。

わしの子供の頃の少年漫画雑誌は、30万部とか、

100万部も発行してなかったはずである。

なのに連載している漫画は名作が続々出ていたのだ。

今の漫画雑誌の問題点は部数の減少ではない。

名作が出ているか否かだけである。

 

わしの子供の頃は、「おそ松くん」「8マン」「伊賀の影丸」

「サスケ」「スーパージェッタ」「W3」「ハリスの旋風」

「マグマ大使」「リボンの騎士」「バンパイヤ」「どろろ」

「黒い秘密兵器」「夕焼け番長」「巨人の星」等々の名作が、

今よりも少ない部数の漫画雑誌から続々出ていた。

 

それらの名作は単行本になっても、大した部数にはならな

かったはずである。

今の漫画の作り方自体に、わしは問題があるのではないか

と思っている。

 

一度人気が出た作品は、十年くらい描き続けなければなら

なくなることも、画力だけで見せるために、異様にコマが

でかくて、話が全然進まないから、週刊誌で読んだら、

全然ストーリーが楽しめないということも、問題だろう。

そういう作品の作り方の限界が、いよいよ雑誌の部数減少に

繋がってきたということではないか?

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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