ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.10.19 00:27日々の出来事

劣等男性に愛想が尽きる


ガッキー、好きなのに「逃げるは・・」を見逃して

しまっている。残念だ。

 

専業主婦の家事労働の評価額と言っても、家事というのは

きちんとやれば膨大な仕事量になるのだが、さぼろうと

思えばいくらでもさぼれる。

妻が骨折して家政婦を雇った期間があったが、どうしても

繊細さに欠けていて、結局あとで全部、掃除し直さねば

ならなかった。

 

基本的には、専業主婦の評価額は夫の給料の半分が常識

だろう。

男性による専業主婦の評価額が、0円が一番多いという

のは驚く。

そんな馬鹿がわしと同じ男性には多いのか。

申し訳ないことだ。

 

わしは九州の出身だから、黙って座れば身の回りの世話は

全部女性がやってくれる風土で育ったのだが、それが当然

とは思っていなくて、ありがたいことだと感謝していた。

 

こんなことを書くと、女に媚びを売っていると誤解されたら

困るので、浮気・恋愛・不倫はやりたい放題だったという

ことは言っておこう。

これさえ言っておけば女性から嫌われるから、媚びを売る

気などさらさらないと分かるだろう。

 

わしほど男尊女卑はいないと思っていたが、どうやら世の

男どもはもっと精神的な男尊女卑に冒されているようだ。

それは男として自信がないからだろう。

女性に対するコンプレックスが、男尊女卑を潜在意識で

育ててしまっているのだ。

だから、「俺が稼いでやっている、妻は養ってもらう身分

ではないか」とふんぞり返るのである。

評価されていない妻は全員、家出すればいいし、離婚すれば

いいのだ。

 

皇統における「男系男子、絶対」の連中も、女を奴隷としか

見ていない、コンプレックスの強い劣等男性に違いない。

客観的にみっともないということに気づかないのだから、

やっぱり劣等は劣等なんだな。

 

しかし最近は専業主婦では一家が食っていけないのが普通に

なっている。

主婦を労働力として家庭から引っ張り出さねば、税収の面

でも、経済成長の面でも困るというのが、今の政権の本音だ。

 

ところがそれすら分かっていないのが安倍政権支持の

劣等男性どもで、いまだに女は男が養ってやる専業主婦が

一番で、憲法に家族を大切にと書きさえすれば、男尊女卑の

家族像が守れると考えている。

 

こういう劣等男性をお支えして「名誉男性」になりたいと

考える女性もいるから、この国の男の質が上がらないのだ。

東大でも、慶大でも、某俳優でも、性欲旺盛な若い男が、

集団で酒を飲んだら、お祭り騒ぎのノリで女性を強姦して

しまう。

 

「神武天皇から男系」という神話はもうダメだ。

「天照大御神から女系」という神話の方が国益になる。

男には本当にうんざりした。

生まれ変わったら、愛子さまくらいに頭脳明晰で、その上、

格闘技を身に付けた女性になりたい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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