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高森明勅
2016.10.17 01:00

天照大神は何故、尊いか?

日本神話の最高神は天照大神。

天照大神を祀(まつ)る伊勢の神宮は、約8万あると言われる
全国の神社の中でも、
最も尊いとされる。

では、天照大神は何故、尊いのか。

答えは至ってシンプル。

尊い皇室の祖先神だから。
ただそれだけ。

じゃあ、皇室はどうして尊いか。

これまでの歴史で、国民にそう感じさせるだけの「役割」を、
実際に果たしてこられたから。

それ以外に理由はない。

役割の具体的な中身は時代によって変わる。

しかし、わが国の公的な秩序を保つ上で、かけがえのない存在
という点では、まさに一貫している。

その役割を立派に果たし続けてこられたからこそ、
皇室の血筋(
皇統)は高貴なものと見られるようになった。

「血が全て」などとふんぞり返っていたら、そんな血筋はたちまち
途絶えたはずだ。

皇室は天照大神の子孫だから尊いのではない。

皇室が長年、尊い役割を果たしてこられ、現に今もその役割を
全身全霊で果たされているからこそ、
その祖先神である天照大神は、
最も尊い神として高く仰がれる。

その逆ではない。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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