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小林よしのり
2016.10.13 04:24皇統問題

「竹田研究会」幹事長を東京地検特捜部が逮捕


竹田恒泰が主宰する「竹田研究会」の幹事長・前山亜杜武
という人物が、助成金詐欺で東京地検特捜部に逮捕された。

泉美木蘭さんがブログで報告してくれたスキャンダルだが、
容疑者は「竹田研究財団」の常務理事でもある。
竹田の参謀として資金集めをしている男なのだ。
この人物、過去にも「デート商法」で悪名高い詐欺事件に
関わっている。

竹田恒泰という存在は、詐欺師にとっては利用しやすい。
「旧宮家」とか「旧皇族」とか「明治天皇の玄孫」という
皇室ブランドに弱い日本人は無数にいる。
竹田が、実は「全くの一般国民」に過ぎなくても、いかにも
皇室に近い存在であるかのような話をすれば、「宮さま詐欺」
に弱い日本人はコロッと引っ掛かってしまう。

テレビも視聴率欲しさに竹田恒泰を頻繁に出したが、
有名人になれば、詐欺に引っ掛かる者もさらに増えるわけで、
大阪のテレビ番組「そこまで言って委員会」などは、竹田を
レギュラーで使っていたのだから、詐欺グループに加担して
いたも同然であろう。

産経新聞や、正論、WiLLなどの自称保守系雑誌、言論人も、
全員、竹田恒泰に騙されていたのである。
驚くべきことに、安倍首相も、自民党議員たちも、みんな
竹田の詐欺にコロッと引っ掛かっていたのだ。
竹田恒泰の詐欺の最大のものは、旧宮家系の男系男子の中で、
皇族になる者がいるというデマだ。
そんな人物は1人もいない!
それが実態なのだ!

ようするに、いるはずのない男系男子にこだわって、今まで
女性天皇・女系天皇・女性宮家をことごとく潰してきたのだ。
竹田恒泰に騙されて、天皇陛下のご宸襟を悩ませてきたのが、
日本会議であり、神道政治連盟だったということだ。

そして今も安倍政権は「一代限りの生前退位」を「特措法」で
と画策している。
すべては女性天皇が嫌で、皇室典範の改正をしたくないという
理由だけだ。
だが、代案としての旧宮家系の男系男子などいないのである。
竹田恒泰がいると言っていたが、それも詐欺なのである!
だからわしはずっと「男系カルト」だと言ってきた。

「竹田研究会」のNo.2の前山亜杜武に東京地検特捜部の手が
伸びたのであれば、当然、竹田恒泰本人にも嫌疑がかかって
いるはずだろう。
竹田が何も知らぬはずはない。


小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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