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小林よしのり
2016.8.20 23:30政治

野党は一代限りの特別立法を阻止せよ!


19日の時事通信の報道では、政府は「生前退位」について、

「一代限りの特別立法」で実現する法案を、来年5月国会で

通すつもりだという。

そのために9月末、有識者会議を開くつもりのようだ。

 

それは天皇陛下のご意思を、踏みにじる

ものである!

あれほどまでの覚悟で国民に訴えた陛下の最後の頼みまで、

安倍政権は無視するのか?

天皇さまが、どんな気持ちになるか、哀れでならない。

 

「一代限りの特別立法」は、憲法第1章第2条に完全に

違反している。

天皇の「譲位」という国家の根本に関わる大問題を、

こんなに適当に、簡単に、安易に「特別立法」で済ませて

いいはずがない。

 

国民が権力を縛るものという「立憲主義」を、

安倍政権は常に無視している。

権力がまったく恣意的に、憲法解釈を変更してしまうから、

もはや憲法の意義も消え失せ、皇室典範も形骸化してしまう。

 

こんな政権が新憲法を作って、大丈夫なのだろうか?

やはり安倍政権での憲法改正は危険である。

「立憲主義」を徹底させることから始めないと、憲法の意味も

権威も崩壊してしまう。

 

野党はこの「特別立法」案を阻止すべきだ!

現憲法だけではなく、将来の新憲法も含めて、「立憲主義」を

守るために、野党は安倍政権の横暴を、断固阻止しなければ

ならない!

 

現憲法に対して、わしは否定的だが、「立憲主義」の擁護に

関しては、わしは一貫している。

権力を妄信してはいけないのだ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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