第5回 ソフトバンクの再生エネプランはヘンなのか?
再生可能エネルギーを主力とする
新電力会社でまず思い浮かぶのが
ソフトバンクでんき。
同社の「FITでんきプラン」では、
以下の電源構成となっています。
FIT電気(再生可能エネルギー) 57%
リサイクル電気(廃棄プラスチック燃料) 5%
日本卸電力取引所 24%
その他(他社から調達する電気など) 14%
前回書いたように、卸電力取引所からの調達、
および「その他」の部分には原子力の電気が
含まれることがありうるわけですが、
それでも再生可能エネルギー57%という比率は高い。
ところが元通産・経産官僚の石川和男という人が、
この比率を「非常におかしな話だ」と批判しています。
石川氏はこういいます。
発電所(電源)で発電された電気は、
いったん送電網に入ってしまうと、
いったん送電網に入ってしまうと、
他の電源で発電された電気と混ざり合う。
だから、消費者は、特定の電源からの電気を
選んで購入することはできない。
だから、消費者は、特定の電源からの電気を
選んで購入することはできない。
まして、その購入した電気の電源構成比を
特定することは、もっとできない。
特定することは、もっとできない。
私にとっては、この批判の方が
とてつもなくおかしく聞こえます。
だって、それなら
何のために各電力会社が
何のために各電力会社が
「電源構成」を発表しているんですか?
電気は送電線に入れば、どの発電所の電気か
区別ができなくなるというのはその通りですが、
消費者は電気が送電線に入る以前の段階で
電力会社と契約を結んでいるのです。
それを「発送電分離」っていうんでしょ?
どの電力会社が、どの発電方式による
電気を送電線に流すのかを比較して
電力会社を選ぶことはできるのであって、
再生可能エネルギーの
比率の高い会社を選べば、
(再生可能エネ100%ではないとしても)
比率の高い会社を選べば、
(再生可能エネ100%ではないとしても)
その分、再生可能エネルギーを
選んだことになるのです。
選んだことになるのです。
それなのに、送電線に乗ってしまえば
電源の特定はできないのだから、
消費者が再生可能エネルギーを
選ぶことはできないと言っている
石川氏の主張は、とてつもなくヘンです。
さらに石川氏は、再生可能エネルギーの
比率は全電力量の3・2%にすぎず、
ソフトバンクのいう57%という比率は
考えられないといったことを書いていますが、
これも、とてつもなくおかしい。
石川氏の言う「3・2%」というのは、
2014年度ベースの
全国の発電量に対する割合です。
全国の発電量に対する割合です。
これに対してソフトバンクの「57%」は、
ソフトバンクの「FITでんきプラン」を
選んだ場合の割合です。
選んだ場合の割合です。
ソフトバンクでは関連会社のSBエナジーで
メガソーラーなどをどんどん建てているし、
ソフトバンクの「FITでんきプラン」を
選んだ世帯という限定された範囲においては、
57%という割合を達成できるということなのでしょう。
別にソフトバンクの弁護をする
義理があるわけじゃありませんが。
我が家はauだし。
義理があるわけじゃありませんが。
我が家はauだし。
それにしても、
我が家の電力会社乗り換え計画を
考えているだけの素人にもわかるようなことが、
なぜ元経産省官僚にわからないのでしょうか?
それとも、なにか意図があって
わざとデマを流しているのでしょうか?