今日発売の週刊新潮(3.24号)が、
3月11日の報道ステーションで
福島第一原発事故の被曝者に甲状腺がんが
増加している問題を特集したことに
噛みついています。
週刊新潮は、報道ステーションの
特集に対して「専門家」のコメントを交え
「公共の電波を使って風評を垂れ流しただけ」
「100ミリシーベルト以上被曝しない限り、
甲状腺がんのリスクが高まることはありません」
「いま福島県内で見つかっている甲状腺がんについて、
原発事故が原因であるとか、因果関係があるとは
言えない」
と、断言しまくっています。
何を根拠にこんな断言ができるのでしょうか?
『脱原発論』の時にずいぶん勉強しましたけど、
放射線による健康被害については
まだまだデータが足りず、分からないことが
多いというのが現状のはず。
だから古舘伊知郎氏が番組で言った
「未曽有の原発事故が福島で起きた。
未曽有ということはこれまでになかったことですから、
詳しいデータの積み重ねがあるわけではない」
との発言は正しいのですが、それを新潮は
「それを口に出してはおしまいである」
と、わけのわからない揶揄をしています。
東工大の澤田哲生助教は、
チェルノブイリ事故のデータの
詳しい積み重ねがあると言ってますが、
チェルノブイリと福島の事故は
全く同じではないのだから、、
チェルノブイリのデータが
どこまで適用できるかも
まだわからないのではないですか?
こんなこと言ってるから、庶民から見りゃ
信用できないと思ってしまうのですよ。
本当のことはまだわからない。
だから、いま何が起きているかを
正確に伝えることこそが、
報道の役割というものでしょう。
現状では、原発事故と甲状腺がんに
関係が「ある」と断言する者も、
関係が「ない」と断言する者も、
どちらも信用できません。
週刊新潮や、ここに登場している「専門家」は、
「断言」しているという一点だけで、
すでに信用できません!!