ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.2.26 02:53政治

保育園落ちた日本死ね


「保育園落ちた日本死ね」と書いた匿名ブログに、わしも

多いに共感する。

「何なんだよ日本。一億総活躍じゃねーのかよ。昨日見事に

保育園落ちたわ。」

「子供を産んで子育てして社会に出て働いて税金納めてやる

って言ってるのに日本は何が不満なんだ?」

まるでわしが子供産んだ女性になった気になって、

怒りがこみあげて来るストレートな意見だ。

 

東浩紀のゲンロンカフェで、東が大阪万博や東京五輪などの

巨大事業はもう日本ではやるべきではないと話をしていたら、

ゲストの田原総一朗が
「そんなにこの国に文句言うなら日本から出ていけ」

と言ったらしい。

これに東がショック受けているようだ。

 

実はわしも東浩紀と同意見で、「高度経済成長の夢よ再び」と

思い込んでいる馬鹿な連中には嫌悪感が沸く。

日本にはもっと重要なことがあるのに、発展途上国みたいな

意識で、この国のためになると思っているのか?

 

「保育園落ちた日本死ね」の主婦も、

「オリンピックで何百億円無駄に使ってんだよ。

エンブレムとかどうでもいいから保育園作れよ。

有名なデザイナーに払う金あるなら保育園作れよ。

どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ。

ふざけんな日本。」と言っている。

 

この主婦に対しても田原総一朗は
「そんなにこの国に文句言うなら
日本から出ていけ」
と言えるのか?

オリンピックそのものに反対はしないが、同額のカネを

少子化対策に使った方がはるかに日本のためだとは大いに思う。

 

保育園は本来は無料でいいのだ。

保育士の給料も上げて、もっと人数を増やした方がいい。

高校卒業までは子育てに金がかからないようにすればいい。

奨学金も返済しないでいいようにすればいい。

大した金ではない。高齢者に13万円、3600億円も

あっさり出す金があるのだ。

老人ばっかり手厚くしたり、オリンピックや博覧会なんかに

金使うより、子育てに徹底的に金を使うべきなのだ。

過去の幻影を追いかけるより、未来の日本のために金を使えよ!

 

「そんなにこの国に文句言うなら日本から出ていけ」という

奴は、実は安倍政権支持なのだ。

「そんなにこの政権に文句言うなら日本から出ていけ」という

のが本音だろう。

 

わしは安倍政権よりも、日本の未来を思う。

子供たちの未来を思う。

ときの政権や権力は道具に過ぎない。

わしは田原に言ってやりたい。

「そんなにこの国に文句がないなら

ジャーナリスト辞めちまえ」

 

そして安倍真理教のネトウヨや、アゲアゲの「坂の上の雲派」に

こう言ってやろう。

「そんなにこの政権に文句がないなら

亡国の前に日本から出ていけ」

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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