ゴー宣DOJO

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切通理作
2015.10.13 23:53

バカボンのパパじゃないよ

   

トッキーさん、「せつないかもしれない」の告知ありがとうございます!
https://www.gosen-dojo.com/?page_id=323

私のやっているメルマガ「映画の友よ」のレギュラー執筆者・後藤健児さん(オンラインVHSレンタル「カセット館」店主)に登場頂いてますが、昨日その最新号が配信になりました。

当メルマガ初期を思わせる久しぶりにボリューミーな内容です。

<『木屋町DARUMA』そして初のピンク映画!榊英雄監督ロングインタビュー><『進撃の巨人』二部作ぶっ通しレビュー><シンポジウム「映画監督と戦争法案」><カナザワ映画祭レポ><『水の声を聞く』DVD化記念出演者エッセイ>
 
■ePub版→http://yakan-hiko.com/EPUB
■mobi版→http://yakan-hiko.com/MOBI
■web版 →http://yakan-hiko.com/BN

今回、満を持しての3大企画があります!

1つ目は、映画監督であり俳優でもある榊英雄さんのロングインタビュー。
現在、遠藤憲一主演の『木屋町DARUMA』という新作が公開中。

四肢のないヤクザが主人公でタイトルがDARUMA』。イマドキの映画ではあり得ない挑戦的な姿勢である事がこれだけでもわかると思います。

榊さんといえば、特撮ものからバイオレンスなアクション映画から、幅広く出演されていて、ある時は渋いナイスミドル、ある時はワイルドな存在感が圧倒的な役者さんでしたが、今回のインタビューで、そのはるか前に見た、古厩智之監督の長編デビュー作『この窓は君のもの』に高校生役で主演されていたと気付きました。

その長いキャリアの中で、同時進行で続けている監督業は、役者ならではの現場でのぶつかり合い、そこから生起したものが漲っています。

今回その一端を語って頂きましたが、撮影現場での遠藤憲一さん、武田梨奈さんほか出演俳優の皆さんとのバトル、どこで火花が散ったのか、どこで「勝ち」に行ったのか・・・ここまで具体的に語って下さる監督のインタビューは、私にとって榊英雄さんが初めてです。

監督として、「OK」を出す前に、何が降りてきて、その時、どんな息遣いだったのかまで、インタビューの場で再現してくださいました。

榊監督と、当メルマガ38号でインタビューをお願いした高橋伴明監督では、同じ取材時間でも語られる速度・密度が違い、榊監督の場合、伴明監督のおよそ3倍はありました。

20歳近い年齢の違いもさることながら、榊監督の「語る」パワーは他に類を見ないほどで、しかも非常に濃厚なので、出来得る限り省略せず掲載させて頂いてます。

それでも、おそらくネタバレしすぎと思われるところなど、カットした箇所はあるのですが・・・。

なんと、45000字(400字原稿用紙に換算して110枚)になりました!
でも一気に読める内容です。
そのあと鼻血出しても、当方は責任持ちません!

スペシャル企画の2つ目は、安保法案が可決された先月9月19日(土)に開催されたイベント『映画監督と時代 戦争法案を廃案に!』に行ったレポです。

GHQの圧力により長年幻の映画と言われてきた『ひろしま』(58/関川秀雄監督)の上映と、大林宣彦、金子修介、小中和哉、杉井ギサブローほか映画監督たちのシンポジウムの二部構成でしたが、シンポの予定メンバーを知って、ファンタジー作品を多く手掛けてきた監督たちが現実の戦争にどう向き合うのか、興味深々で会場に向かいました。

ガメラやウルトラマンなど、金子・小中両監督の自作に触れながらの発言もあり、大林監督からは黒澤明監督の秘話など貴重な話が聴けました。
また映画『ひろしま』と『ゴジラ』の相関関係など、新たに発見がありましたので併せて報告いたします。

企画の3つ目は、前々号のあとがきで予告していた、実写版『進撃の巨人』の「二部作ぶっ通しレビュー」。

この作品、ヒットを記録した一方、特にインターネットではネガティブな反応が多く見られました。「そんなに悪い映画だったのだろうか?」と、一度バラバラに見た二部作を、一日通して再見。作品が描きたかったものは何なのか、考えます。

寄稿も充実しております。
カナザワ映画祭から帰ってきたばかりの後藤健児さんが、同映画祭をレポしてくださっております。
映画祭そのものに行きたくなるような文章である事はもちろんですが、映画を味わいつくそうとする後藤さんの若いパワーに、気分がノセられてハイになれる原稿です。

俳優の齋藤隆文さんには、前回の『野火』の話題に続き、サマナ服の信者役での出演が印象的だった映画『水の声を聞く』(山本政志監督)のDVD化を記念した文章を寄稿して頂きました。話題作に次々と出演されている齋藤さんの「運」も実力の一つでしょう。

ぜひ、お読みくだされば幸いです!
購読一カ月無料です。お試しくだされば。


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今週の目次
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[00] 巻頭のごあいさつ
[01] 今週の目次
[02] 『木屋町DARUMA』そして初のピンク映画!榊英雄監督ロングインタビュー45000字
・あえてタブーを背負う姿勢
・遠藤憲一演ずる「勝浦」に思い入れがある理由
・子宮の側を見るのか、子宮から見るのか
・「違うんだよ榊くん!」遠藤憲一さんとのバトル
・監督の仕事は「願掛け」である!? 
・堂々と戦える神経戦としての映画
・勝たなきゃいけないシーン
・武田梨奈さんに「帰れ」と言った理由
・飲ませたらんかい!
・「さからえない空気」を作る
・女優という職業を信じていない
・ピンク映画で男の復権
・ピンクを嫌がる役者に殺意
・リアリティなんかぶっ飛ばせ
・シネフィルは知らん。映画でハンコを押せ!
・役者も監督もガチンコ勝負
・遠藤憲一さんの約束
[03] 『進撃の巨人』実写版二部作ぶっ通しレビュー
[04] 連載寄稿・カセット館長の映画レビュー 第35回 映画狂の祭典!カナザワ映画祭2015レポート! 筆・後藤健児
[05] 連載寄稿・映画で世界を変えられると信じて 第7回  『水の声を聞く』DVD化 筆・
齋藤隆文
[06] 『映画監督と時代 戦争法案を廃案に!』レポート
□幻の作品『ひろしま』はこういう映画だ!
□シンポジウム 大林宣彦、金子修介、小中和哉、杉井ギサブローほか登壇
[06] 後藤健児さんと動画番組に出演!そして第3回映画の友よ祭「シネ☆マみれ」告知!
[07] 採録・世界を知るための映画「その背に負ったもの」 筆・山口あんな
[08] あとがき

そして、先日のゴー宣道場に来た方は受け取ってくれたかもしれませんが、今月31日に行われる同メルマガのイベント「シネ☆マみれ」のチラシが出来ました。



道場門弟の方から「バカボンのパパですか?」と言われましたが、
違います!
「すしまみれ」っていうチェーン店のパロディだったんですけど・・・。

よかったら31日、おいでください!
https://www.facebook.com/moe.oki.3/posts/1140604919301625?fref=nf&pnref=story

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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