ゴー宣DOJO

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切通理作
2015.10.2 04:22

シネマみれの名調子をぜひ!

 高森明勅さんとのゴー宣ネット道場有料番組「時事楽論」(http://www.nicovideo.jp/watch/1442564864)で取り上げた、映画『天空の蜂』。その時に出た論点を元に私のメルマガ「映画の友よ」で書いたレビュー(http://yakan-hiko.com/risaku.html)を、なんと同作の脚本家・楠野一郎さんが読んでくださっていたとの事。

 「拝読したらこれが本当にさすがの解析力で、いやもう脚本家冥利につきた!さすがです…ありがたさで震える!ネタバレを避けてるので映画見る前の方にもお勧め、鑑賞後の方も是非」

とツイッターで呟いてくださり、こちらこそメルマガで自分配信の映画批評をやっていてよかったと、ありがたさで震えました。


『天空の蜂』は
日本のメジャー映画でポリティカル・フィクションの娯楽大作が初めて成功した例ではないかと思います。まだ未見の方は是非!


トッキーさんからも告知頂いてますが(というより、トッキーさん、いつも撮影・編集・配信ありがとうございます!)ゴー宣ネット道場『切通理作のせつないかもしれない』の第
127回も昨日 UPになりました。

 

こちらの方では、 VHSビデオ専門オンラインレンタル店「カセット館」の館長で、メルマガ「映画の友よ」にも執筆頂いてる後藤健児さんをゲストにお送りしています。

http://www.nicovideo.jp/watch/1443682618


後藤さんはもともと僕とは一面識もなく、僕がメルマガ「映画の友よ」を始める時、インターネットで映画のVHSテープのレンタル店を経営されているのを知りました。

http://www.cassette-kan.com/


その各作品に付された彼の説明文が面白かったので、連載の話を持ちかけたら快諾頂き、以後ほぼ毎回にわたって書いて下さってます。


いまの時代にVHSでしか見られない映画にこだわっている人なのだから、
50代になったばかりの僕と同世代か、下でも40代のオヤジかと思ったのですが、「一度会いましょう」と対面してビックリ。当時20代の若者でした。


そう思ってよくよく文章を読み返してみると、マニアックな中に若さの息吹が感じられ、映画の中にもう一つの青春、もう一つの人生を見出す清新な感性が伺えます。


「映画の友よ」では刊行足掛け3年目を迎えた今年の
6月から、二カ月に一回の割合で公開トークショーのイベントを行っているのですが、そこで後藤さんにも来てもらったら、僕はまた二度目の驚きを体験しました。


文章ではまっすぐな情熱を感じさせる後藤さんですが、トークは逆に映画のツッコミどころを、愛を持って面白おかしく語る話術が実にたくみで、会場を何度も湧かせたのです。


「こんなに面白い人だったとは!」。その面白さが、イベントに来た人にだけわかるのは、もったいないと思い、今回動画に出てもらおうと思いました。


ところが……後藤さん自身は、次から次へと話題を繰り出す「名調子」ぶりだったのですが、番組進行中、私はハタと、自分の誤算に気づいたのです。


後藤さんが知られざるVHSテープを紹介するパートは、会話形式ではなく、完全にそこだけ区切って、弁士風にやってもらえればよかったと。


後藤さんの名調子は、複数の人たちが聴いているという「ライブ感」があって、より効果を発揮するのだなと。


……というわけで、お時間のある方は、
1031日(金)の「映画の友よ」イベント、ライブにもぜひ直接お越し頂ければ幸いです。

当日は、いま出ている「映画とデモ?力の連鎖は平和を生むか?」号で原稿『その背に負ったもの〜シリア デモから戦闘へ』を書いた山口あんなさんも来てくれます。


いつも
「世界を知るための映画」という連載タイトルで書いてくれている彼女の当日のお題は「サウジアラビアの女性の生活」。映画『少女は自転車に乗って』から話す予定です。


「イスラム教の、ルールに厳しい社会だからこその女性の社会進出やルールへの葛藤について、主人公の母親や教師の振る舞いとあわせてお話ししようかと思います」との事。


私は、トッキーさんが書いてくださったように、
高畑勲論『アルプスの少女ハイジ』編を喋ります。


宮崎駿と並ぶ国民的アニメ作家でありながら、その作品についての突っ込んだ考察が少なかった高畑勲について、このイベントでは連続トークを行っています。


『ハイジ』は高畑勲が宮崎駿とともに世界名作シリーズを手掛けた最初の作品。高貴なお姫様ではなく
自然の中で解放される少女像の原点がここにあります。


 
後編の動画の中で後藤さんも言っているように、作家論もあれば、おバカな映画を見て笑うノリもあり、映画から世界を見るコーナーもあれば、ひたすらハリウッド俳優を目で楽しむ眼福コーナーもあるなど、バラエティ溢れるイベントになっております。

今回からイベントタイトルが付く事になりました。その名は「シネマみれ」!

会場は、前回までと同じく東京都杉並区阿佐ヶ谷の「よるのひるね」。

前日1030日までのご予約は1000円で、プラス1drink500円。当日500円高くなります。

お店の電話は03-6765-6997  yorunohirunepro@gmail.com

行き方は、JR 阿佐ヶ谷駅北口 ロータリー左手不動産屋角曲がって数軒目、八百屋向かいです。

 

予約は、私へのメールでも可能です。kiriranifty.com

フェイスブックなどのメッセージを利用頂いても構いません。

 

予約しておらず、当日になっての参加もOKです。

小さなお店ですが30名までは入場できますので、まだ席があるか不安な方は上記のお店の電話番号に連絡し、確認を取ってくださってもけっこうです。

 

堅苦しい会ではありませんので、途中からの入退場も大丈夫です。

ぜひお立ち寄りくださいませ!

初めての方、大・大歓迎です!!

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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