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高森明勅
2015.8.11 19:31

安保関連法案の為に自虐史観強化という逆説

第2次安倍政権の登場を歓迎した人々は一体、何を期待したのか。

 恐らく、その最たるものは歴史問題の克服であり、
自虐史観からの脱却ではなかったか。

だが、実際はどうなったか。

靖国
神社神社への参拝は又々中断。

世界遺産登録では、韓国に譲歩して「強制性」を
自ら認める大失策を犯した。

そして戦後70年談話。

本来、これは村山談話を事実上、
撤回する為のアイディアだったはず。

しかし結局、村山談話を確認、強化する内容になりそう
読売新聞8月11日付朝刊)。

日本の首相は10年ごとに「お詫び」を繰り返し、
それを永遠に続けるのか。

今回の安倍首相の判断は、
公明党に配慮した為と見られている。

だが、それもさることながら、
安保関連法案の成立を睨んでの後退だろう。

同法案はあっさり言えば、
自国の防衛力を強化するのではなく、
アメリカへの“奉仕”を強め、
その温情にすがって守って貰う為のもの
(但しそれがどの程度、
有効かは全く未知数)。

そんなものの為に、自虐史観を更に強めるなんぞ、
本末転倒も甚だしい。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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