ゴー宣DOJO

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切通理作
2015.7.28 22:08

敗戦の時、15歳だった


 2日のゴー宣道場を前にして、明日7/30(木)の昼は、まだ詳細は伏せますが、ゴー宣道場に関連する特別編動画の収録に参加させて頂きます。ここしばらく、皆さんの関心が集中している「ある事」についてのトークです。

 
 じきに、小林さんかトッキーさんから告知があると思いますので、楽しみにしていてください。

 
 その収録の後、私は新宿で、明日夜から始まるニコ生の番組「切通理作の新宿地下教室」本格第一回めに出演いたします。

 
 この第一回目の特集は「敗戦の時、15歳だった」。
 昨日、こちらでも告知させて頂きました母との対談集『85歳の被爆者 歴史を消さないために』についての話題から始まり、8月1日より公開される映画『ソ満国境 15歳の夏』監督松島哲也さん、脚本友松直之さんをゲストとしてお迎えし、トークします。
 http://nico.ms/lv229217069

 
 敗戦直前の1945年夏、15歳の少年たち130名が最前線であるソ満国境で経験した事実をもとに描いた『ソ満国境 15歳の夏』。

 
 その監督だけではなく、脚本の友松さんにもゲストに来て頂く理由。

  それは、当ブログでも話題になった『飛べ!ダコタ』の脚本を友松さんが書いているからです。

 

 『飛べ! ダコタ』は敗戦から5か月後、佐渡島の高千村の海岸に不時着したイギリス空軍の輸送機「ダコタ」の乗組員を、村人が介抱し、ふたたびダコタが飛べるようにして帰してあげるという、やはり実話の映画化でした。

 

 友松さんはこの「美談」を単なる「いい話」には終わらせず、敗戦直後でガラっと価値観が変わった事を受け入れられる人間と、受け入れられない人間のアイデンティティに焦点を当てる事で、厚みのあるドラマに昇華しました。

 

 本作『ソ満国境 15歳の夏』の脚色でも、そのアイデンティティの問題が、より多層的に仕組まれています。

 なにより『ソ満国境 15歳の夏』は、いまの15歳と70年前の15歳が重なるところに、作者が現在に問いかける姿勢を感じました。

 

 方や私の母は15歳で原爆に遭い、ほどなく敗戦迎えたのですが、

 以後「自分の生き方を自分で選ぶ」という、価値観の転換があったといいます。

  それは実は『ソ満国境 15歳の夏』のテーマでもあると私は思っています。

 

 「戦後」のターニングポイントがなんだったのかを考えながら、いまの時代はではどうなんだという話をダイレクトに出来ればと思いました。

 

 松島監督も「30日、新宿と映画、今日の日本がどこへ向かっているのか等、柔らか真面目にお話させて頂ければ幸いです」とおっしゃって頂いてます。

 

 ぜひ見て下されば幸いです.。夜9時から2時間です。

 

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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