ゴー宣DOJO

BLOGブログ
小林よしのり
2015.7.10 03:29政治

なぜ「強制労働」で安倍政権を責めないニダ?


安倍政権は、軍艦島ほか明治の産業革命施設を、朝鮮人の

「強制労働(forced to work)」付きで世界遺産登録をした。

安倍首相もこれには喜びを表明した。

今後、軍艦島は「東洋のアウシュビッツ」として、

世界中から観光客を集めることになる。

 

当時は日本人であった朝鮮人の「徴用工」を、「強制連行」

して働かせた奴隷だと日本政府は認めてしまったのだ。

今さらニュアンスが違うと外務省が説明して回っても、

韓国の方が反日宣伝網は強力だし、

against their will」(自分の意思に反して)、

forced to work」(強制労働させられる)は英語圏では

アウシュビッツの強制労働を想起するに決まっている。

 

慰安婦問題をきっかけに、わしは「新しい歴史教科書を

つくる会」の創設メンバーとなり、吉田清治の発明で、

朝日新聞が流布した慰安婦の「強制連行」説の嘘を暴いてきた。

ひとまず国内ではそれは叶ったが、残念ながら欧米では

「性奴隷」という認識が拡がってしまった。

 

実は明治政府の段階で、公娼は牛馬のごとき扱いで、外国人

からは奴隷と勘違いされるという認識があったという事実を

知った。

(『新戦争論1』に詳述)

それでも日韓基本条約で「完全かつ最終的に解決済み」の

問題である。

そして現在、元慰安婦の側からも、韓国政府や挺身隊に対する

不満を口にする人が出始め、日本政府との間に解決の可能性も

見えていたのである。

 

なのにまた「第二の河野談話」が安倍政権によって出された。

慰安婦よりも朝鮮人の強制連行という歴史のねつ造の方が、

はるかに規模は大きい。

 

自称保守&ネトウヨは、安倍政権を絶賛して来た。

アメリカの属国化をどれだけ強めようと、「安倍ちゃんいいね」

の声は絶大だった。

だがわしは「安倍首相は戦後レジームからの脱却はできない」

と、テレビに出ても堂々と明言してきた。

 

果たして安倍首相は、安保法制でアメリカの属国化を進め、

韓国との外交にも屈し、「自虐史観」「戦後レジーム」の

ど真ん中に嵌りこんでいる。

 

「ウィキリークス」では、TPPの知的財産保護で、医薬品の

値段が高騰する危険性を暴露している。

TPPでも日本が負ける可能性が大いにある。

わしには安倍政権は「日本人奴隷化」を目指す「売国」政権

にしか見えない。

 

これが民主党がやったことだったら、自称保守&ネトウヨは

猛攻撃して、デモをやったに違いないスミダ。

何で安倍政権だと「売国」を許すニダ?

産経新聞も安倍政権の広報紙だから、河野談話に比べたら、

格段に甘いニダ。

さっさと連日の猛批判を開始セヨ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ