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高森明勅
2015.7.10 01:00

「つくる会」世界遺産登録で声明

この度、世界遺産登録で韓国に譲歩した件につき、
新しい歴史教科書をつくる会」は7月9日に声明を発表した。

タイトルは
「世界遺産登録でのユネスコ大使の声明は『
第2の河野談話』
ーー政府は大使発言を撤回し、
将来の禍根を絶て!」。

その一部を引用する。

「そもそも、戦時労働力の不足を補うための国民動員は、
英米をはじめどこの国でも行われたことであり、
これを戦後、
強制労働だったなどと言い出して糾弾している国は
どこにもない。

…当時、朝鮮出身者は日本国民の立場にあり、
日本国民として同等の扱いを受け、規定の賃金も支払われたもので
ある。

朝鮮人が特に不利に扱われた事実は断じてない。

…問題は
日本のユネスコ大使が次のような声明を行ったことだ。

これでは、あたかも暴力的に拉致し、
強制的に働かせたというイメージで受け取られる表現であり、
ありもしないのに、日本国家が犯罪的行為を行ったかのような
表現になっている。

要するに外務省は、世界遺産登録の実現を優先させて、
日本の国益と名誉を毀損する重大な誤りを犯したのである。

本来、河野談話の撤廃、東京裁判史観・自虐史観からの
脱却によって『日本を取り戻す』との期待
を込めて成立した
安倍政権のもとで、『第2の河野談話』
ともいうべき
このような声明を出すことになるとは、
深い失望を禁じ得ない」

これまで、安倍政権に全幅の期待と信頼を寄せて来た
「つくる会」も、
さすがに今回の件は、看過しがたかったようだ。

まさに、目の前で「第2の河野談話」が発っせられたのだから。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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