以前、『わしズム』で連載していた「卑怯者の島」。
戦争のリアリティーを追及した異色作だ。
戦争「論」ではなく、
けれど中断。
現役の幹部自衛官たちからも、その再開が待望されていた。
しかし一時期、復活は殆ど絶望視されていた。
私など、
あれだけの力作が埋もれてしまうのは、いかにも惜しい。
ところが、担当編集者の強い勧めもあって、
そして、
安保法制を巡り混乱が続く今は、
直視すべき最も大切な時期。
あの中断以来、最高のタイミングと言ってよいだろう。
小林氏の重要な作品が世に出るタイミングは、
それが、
『卑怯者の島』は恐らく、
巨額の製作費を注ぎ込んだそこらの戦争映画を凌駕する、
一気読み“強制”必至の入魂作。
これまで、
この1作で「
連載当時の熱心な読者の1人として、敢えて不遜を顧みず、
『卑怯者の島』を見逃すな。