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高森明勅
2015.5.10 08:11

「母の日」ありて「父の日」なし

「母の日」が来ると思い出す。

数年前のある日。

あれは上中里あたりだったか。

息子2人と歩いていた。

私が先。

息子らは後ろ。

次男が兄に、さも不審げに問いかけた。

でもさー、母の日があるのに何故、父の日がないんだろう?
不思議だよね」と。

これに長男は、
「シッ。(と声を潜め)父の日はもう、あるんだよ!」。

「ああ、あるんだ。そう。あったんだ」。

丸聞こえ。

心中、改めて、(父の日って、本当にカゲが薄いんだ)と、
沁々思った。

今年も子供たちは、母の日に家族全員集合してどう過ごすか、
予め相談したようだ。

それに対し、家内はこんな提案をしたとか。

今年は父の日に併せてやらない?」と。

何という妻の優しさ。

だが考えてみると、妻の温情にすがって“合併”して貰わないと、
父の日なんて満足に扱ってもらえない、ってこと?

果たして素直に喜んでよいのか、どうか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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