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小林よしのり
2015.5.5 02:42

少子化・子供の貧困に立ち向かうのが真の保守


子供の数が前年より16万人も減ったという。

34年連続で減少している。

子供の数が減っているのに、子供の貧困率は163%で、

6人に1人が貧困に陥っているのだから、貧しい国に

なったものだ。

 

わしが小学生の頃は50人学級の6クラスで、給食費が

払えない子はクラスに1人か2人だった。

近所の貧乏な家の母親が、しばしば鍋を持ってやって来て、

「小林さん、お米貸してー」と頼みに来ていた。

昔は地域共同体の絆があったから、貧乏人に美味しいコメ

を貸して、貧乏人から安くてまずいコメの返却があっても、

我慢していたものだ。

それがご近所づきあいというものだった。

 

育ちざかりなのに、まともな栄養を摂取してない子供が、

今の方が圧倒的に増えているのは、共同体が崩壊した

せいもあろう。

 

正社員が減って、収入が少なすぎて、結婚できなくて、

結婚しても子供を育てられなくて、新自由主義の推進

による共同体の崩壊によって、さらに子育てが難しくて、

離婚してシングルマザーになったら、子供ともども

貧困に陥る。

そのような将来を考えると、女性たちは収入の少ない

男と結婚する勇気が湧かないから、ますます子供の数が

減少していく。

 

これはすべて政府の経済政策のせいであるのに、

自民党は憲法改正して、愛国心や家族愛を国民に強制

すれば、国に活力が蘇ると主張する。

現在の改憲派は、頭が相当に悪い懐古趣味の馬鹿で、

単なる亡国の輩と言っていい。

 

真の愛国心を持つ政府なら、少子化と子供の貧困を最大の

国難として捉え、これに立ち向かうはず。

まずシングルマザーの子育てに税金を投入して大支援する

べきだろう。

子供が欲しい女性を全面支援し、「子は国の宝」という

社会常識を徹底的に醸成しなければならない。

 

亡国自民党、亡国自称保守の、自主独立の精神なき改憲

など、何の意味もない。

わしは改憲派だが、現在の自民党および自称保守派の

改憲案では、日本は絶対に蘇らないと断言する!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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