ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2015.3.24 01:44

戦争に「後方」も「前方」もない!


昨日は例の大作の最終章のコンテをラフに描いたが、

まだ何度も読み返して、絵も入れながら仕上げねばならない。

だが今日は東浩紀・宮台真司両氏との鼎談があるから、

コンテはいったん休止、宮台の「これが沖縄の生きる道」

という単行本を読んでおこうと思う。

 

日米同盟を血の同盟にすべく、安倍晋三があれほど

決め込んでるのだから、辺野古移設は国家権力の意志として

進むだろう。

ルーピー鳩山のウルトラ級の大失敗が、もう二度とブレる

ことは許されないという自民党政権の覚悟に繋がり、

国民までもがそれを暗黙の了解で支持しているようだ。

 

国民とて、日米同盟で中国から守ってもらうためには、

沖縄が犠牲になっても、自衛隊が世界の果てまで行って

血を流しても仕方がないと暗黙裡に思っているのだ。

 

イエメンが「リビアとシリアを足したような状態」になって、

内戦に突入しているし、紅海の入り口が塞がれることに

なれば、欧州との貿易に支障が出るから、

有志連合が介入することになるかもしれない。

対中国より、自衛隊の出番は、中東ばっかりになる恐れがある。

 

中国とは外交の戦いで均衡を保てるかもしれないが、中東は

外交では無理だ。

なぜなら暴力装置を一手に握る交渉相手がいないから、

国家の体裁を成していない。

武力で解決を図るしかないから、自衛隊は戦争に巻き込まれる

しかなくなるだろう。

 

戦争は対中国で起こる確率は限りなく低い。

中東で起こる確率は限りなく高い。

だが安保法制化で自衛隊を「後方支援」の名目で、戦争させる

法案が、これから作られるようだ。

戦争に後方も前方もないという認識を、早く国民の一般常識に

しなければならない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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